また一緒に、1本取ろう。
『めぇぇぇんっ…!!』
『唯っ!もっと強くっ…打ちがまだ軽い!!凌はしっかり防げ!!』
『『はいっ!!』』
いつものように稽古して、
いつものように帰ろうとしていた。
でも、その日は雨が降っていた。
『あっ…雨降ってる』
『俺、傘とってくるよ』
『大丈夫っ!先生、凌バイバイ!』
『あっ…唯!待てよ!』
家が近いから、走って帰ろうとしていた唯。
俺は、唯を呼び止めた。
あのとき、早く車に気づいていれば…
『走れば大丈夫だって!』
『ゆ…唯!危ないっ…!』
『唯っ…!!!』
じいちゃんがそう叫んで、唯のもとへ走った。