*.ふいうちキスにご用心*.
「…さ〜てと、紅チャンは俺のことが大好きみたいだし?」
クイッと、わたしの顎を
その長い指でつまみ、
軽く持ち上げた。
すると、目が合って…
…ドキンッ
「…もっかいして、って言ってみ?
しょーがないから、あと一回だけ
極上のキス、したげるから。」
「…だ、誰がゆーかアホ!」
口ではそーいったものの
心の中は、ドックンドックン。
…逃げなきゃ、って警令が鳴り響いているのに
このまま流されちゃいたい、なんて
馬鹿なこと考えてる、わたしもいて。