眠り姫が目覚める前に
起こしたかな?


だけど、当の本人はベッドの上で寝返りを打ったかと思うと、またスースーと寝息を立てている。


つか、さらにスカートの位置が際どいところまで上がってるしっ!


太ももどころか、下着まで見えそうだ。


あー、もう、何やってんだよっ。


オレはベッドに近づいていった。

悩ましげなポーズで横たわる彼女の肢体を見下ろす。

中学ン頃は、小枝みたいにガリガリで色気なんかまるでなかったのになぁ……。

いつの間に、こんな体になったんだ?


女の成長ってなんかすげぇな。



「はぁ……」


オレはやり場のない悶々とした思いをため息で吐き出した。

そして捲りあがったスカートを元の位置に戻そうと、スカートの裾に手を伸ばした。


「ん……」


その途端、日向の体が動く。


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