365日+1日嬉しくなっちゃう言葉たち。短編集!
はぁ…。
ためいきを大きくして
四角い小さな空をみていた。
こんなに小さな空でも、
冬の空ってステキ!
だって
空気がキレイだから空もキレイに見える。
「 都会の空も
捨てたもんじゃないなぁ。 」
独り言をつぶやいた。
一人でいる部屋から見ている小さな四角い空。
今の私には
この部屋の窓と外との境界線。
いつも
一人取り残された気分になっている。
朝陽が隣のビルを明るく照らし出したころ
[ いつも、そばにいるよ。 ]
メールのタイトルに
ハートマークがついて届いている。
このメール
毎朝決まった時間に届く。
いつもは
何とも思っていなかった
些細な事が今は何より嬉しく思う。
[ 蛍留…。 ]
ただ名前が書いてあるだけのメール。
そのメールを見ると
振り返れば彼が
そこにいるような気持ちにさせる。
[ 風成くん…
明日は会えるかも。
会ってくれるかな? ]
[ うん!もちろんだよ。 ]
風成くんのメールは短文。
それも最初は寂しかったけど、
今は会話しているみたいで、
なんだか嬉しい。
今夜は
ためいきつかないで
小さな四角い空から
少ししか見えない星たちを見ている。
「 明日は会える。
風成くんに会える。 」
今夜の独り言は寂しくない。
だって…!
[ ボクの蛍留。
早く帰ってきてほしいなぁ。
こっちの愛は
本当に甘いんだから!
ねっ、蛍留。 ]
風成くんの
あまぁい愛を明日は
いっぱいいっぱい
貰えるから…。
end