365日+1日嬉しくなっちゃう言葉たち。短編集!


「 茅人?
何をニヤニヤしてるの?
三色だんご、注文しちゃったよ! 」



「 あっ、ごめん。
注文したんだ、ありがとう。 」



「 あっそうだ。
前から聞きたかったんだけど…、いい?
前にね
クラスの牛伏くんが言ってたけど
渡里の好みは
ミニスカが似合う…
超がつくほどのロングヘアなんだよって!
だから三野輪じゃないじゃん!って。
たしかに真逆じゃない? 」



「 そうだね。
布羽はミニスカ履かないし、
ショートだしね。
だから
好きになった人が好みってことじゃないかな? 」



今となりにいる布羽は
出会った頃とは
まったくちがうけど…
外見なんて関係ないんだね。



ボクの手をとり
庭園の中に
そこだけ春が来ちゃったの!ってくらいに咲いてる。

四季桜


肩につきそうなくらいにのびてきた布羽の髪に触れて



「 ねぇ布羽。
ロングヘアでもショートヘアでも
布羽であるかぎり大好きだからね。 」



布羽は少し照れたように下を向いてから



「 桜…
また、見にこようね。
これからも
いっぱい見にこようね。 」



更に照れたように
ボクの左腕にしがみついてきて



「 そのうちリフトもつくだろうしね。 」



照れ隠しか
布羽は突然走りだし
四季桜の真下まで走って行って
ボクに大きく手を振った。


照れ屋さんの布羽を
これからもずっと見続けていくんだと思ったら
自然に笑みがこぼれていた。





end



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