365日+1日嬉しくなっちゃう言葉たち。短編集!
今日は立春かぁ。
春がやってくるね、おめでとう!
春って聞くだけで
なんだかワクワクするよね。
しかも今日は満月!
満月の月夜に私は寒空の下ベランダから夜空を見上げていた。
空がキレイな漆黒で
みんなの願い事
すべても叶えてくれそうな漆黒の空の。
私の願い事は、ただひとつ!ってわけもなく
いっぱいあるけど…
でも一番先に願うことは
‐大好きな晴冬くんが
いつも笑顔でいてくれる‐
ことだった。
「 初音…
いつまで外見てるの?
寒いんだから風邪ひいちゃうよ。 」
「 はぁーい!
ママ、窓しめますぅ。 」
満月の夜に大好きな人を想っている私って、
かわいくない?
なんて自分で言っちゃってるってダメかな?
「 そう言えば、初音。
今年って立春と満月が38年ぶりに一緒なんでしょ?
なんかステキよね。
夜空見ちゃうの、わかるぅ!
ママの年と一緒
誕生日と一緒なら
もっと良かったんだけどね。 」
「 誕生日と同じじゃなくても、
立春と満月が一緒なんて、
それだけでステキなことだもんね。 」
「 さてパパが帰ってくる前に
夕食の用意をしちゃいましょ。
初音も手伝ってくれるよね? 」
ママは私の返事も聞かずに
私のエプロンを渡してきた。
「 ねぇ、ママ
パパのどこが好きになって結婚を決めたの? 」
「 それはねぇ
まだ初音には早いかな。
もう少し大人になったら教えてあげるよ。 」
「 子供じゃないんだけどなぁ…
まっ、楽しみはとっておこうかな。 」
ママは優しく微笑んでいた。