365日+1日嬉しくなっちゃう言葉たち。短編集!
大好きな花撫に会いたくて、
オレは学校に行ってるのかもしれない。

花撫が好きな男がいるのか?

なんてどうでも良かった。

オレはただ花撫の傍に居たかった。


「 花撫!
おはよう。 」


「 あっ!
寒川くん、おはようございます。 」


花撫から呼び捨てにしていいなんて許可はもらってない。

別に文句も言われないし、他の男たちと違っていたかった。

だから葉山なんて花撫を好きになってから呼んでない。



オレがチャリを停めてる間に


「 葉山…
昼休み校門にきてくれるか? 」


二組の山北が
オレの花撫に話しかけていた。


< あいつ…コクるのか? >


オレはあせった。

山北は
成績もよく
スポーツもできて
顔も、まあそれなりにいい。

花撫は照れたように下を向いて小さく頷いていた。


< ヤバイ!
オレの花撫を他の男になんて渡すものかぁ! >


昼休みに山北のところに行かせないために
オレはいろんなことを考えたが
まったくいいことが浮かんでこないまま
昼休みになっていた。

お弁当を食べている花撫。オレが食べてしまいたいくらいに、かわいい!


あっ!
オレには時間がなかった。

教室から出ていく花撫をどうにかして止めたかった。
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