シンデレラ
出会いは突然に
~雅人Said~
図書館に着くと、ホントに誰もいなかった。
まぁテスト期間でもねーしなっ。
つかこの図書館、やけにバカデカいから人いてもわからねー。
なんせ、8階まであるからな。
俺の好きな場所はその8階
部屋は薄暗いのに、大きな窓から日が当たる。
その窓際の机で過ごすのが俺の日課。
しかしそこにはめんどくさいことに、エレベーターは5階までしかない。
その後は、中央にあるグルグルと目を回しそうな階段か、
多分俺しか知らない部屋の隅に隠れた階段を上らなければならない。
俺はいつも隅の階段だけど、今日は人がいないし中央の階段で上がることにした。
部屋に行くと、古臭い本の匂いがする。
その棚の奥へ行くと、俺の憩いの場所…。
ん?誰かいる。
女だ。女が寝てる。
その女は、2つ結びの女。
メガネを外し、机において寝息をたてている。
どうやら制服を見ると、お嬢様学校で有名な桃白学園みたいだ。
顔を覗くと、白い透き通った肌に長いまつ毛。
コイツ、めちゃくちゃ気持ち良さそうに寝てる。
なんか俺まで眠くなってきた。
ちょっと寝るか。
俺は、この女の向かい側で寝ることにした。
これがコイツと俺の出会い。