シンデレラ
「ねぇ、ねぇ!あの人かっこいい!!」
本屋まで行く途中、視線が絶えなかった。
人気の少ない場所に行くか。
俺は、本屋の一番奥の外国の小説が並ぶところへ行った。
そこは、英語・フランス語・イタリア語・中国語・韓国語・ドイツ語…
色々な外国語で書かれた小説が大きな棚に並ぶ場所だった。
外国語でわざわざ本を読む奴なんて、そんなにいない。
人気の少ない場所だった。
しかし、そこには1人の女が真剣に本を読んでいた。
ん?コイツどっかで………あ!
図書館で寝てた子だ!
メガネじゃないけど…確かにあの寝顔の子だよな!?
マジ?こんな所で会うのか。夢じゃないよな?
俺は気持ちを落ち着かせて、そばによってみる。
しかし、女は本に夢中で気が付かない…。
「あの…」
声をかけると、振り向いてくれた。
けど、『あなた誰?』という顔をしていた。
やっぱ覚えてないよな…
そしてその子は緊張してなのか、固まってしまった。