シンデレラ
~雅人Said~
週末が明けた月曜日の昼休み。
俺は1人、誰もいない学校裏の階段にいた。
俺が1人になれる秘密の場所。
キィー、ガチャ
「あ、やっぱりココにいた。」
「………。」
「どうした?なんかあったろ?」
「なぁ…蓮。」
「あ?」
「俺、初めて女に嫌われた…」
「…は?お前が!?」
「あぁ」
「ウソだろ?お前が振られたなら、世の中も終わりだぞ?」
お前、それは言い過ぎだろ…
「どこの女に振られたんだ?」
「別に振られたわけじゃねーよ。嫌いって言われただけだ。」
「お前に嫌いって言うなら、そーとーの大物だな」
コイツ、笑いながら楽しんでね?
「で、お前はその子が好きなのか?」
「好きじゃねーよ。ちょっと気になっただけ。」
「ふーん。ま、お前なら、たかが女1人に嫌われても、まだお前を好きな奴は沢山いるからな。」
「アイツらは俺じゃなくて、顔や金・権力が目当てだろ。
「だろーな。でもお前が女で悩むのは意外だったな(笑)まー頑張れよ?」
蓮は俺の肩をぽんぽんと叩いて出て行った。