シンデレラ


それから学校に着くまで、ずっと繭と先生は誰がいいとか、新学期の新しいクラスの妄想をふくらましていた。



「てかさ、杏樹。まだそのメガネかけてるの?コンタクトにしたら?」





「ううん。目悪いし、このままでいいよ。」




繭は、あたしが毎日かけている瓶ぞこメガネからコンタクトに変えるのを勧める。





「メガネ取った方が可愛いのになー…。」





「そんなことないよ!それに落ち着くからいいの。」





ホントに、このままでいい。


不細工なあたしがメガネを取ったからって何も変わらない。


むしろ、メガネで多少顔を隠せる方がいい。




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