シンデレラ
それからまもなく、繭と話していると学校に着いた。
「優花~!おはよう」
繭は、掲示板の前に立っている女の子に声をかけた。
「杏樹、繭。おはよ~!ねぇねぇ、掲示板見た!見た!?」
と、繭と話が盛り上がるこの子は、橘 優花(タチバナ ユカ)
。
優花は、とにかくスタイルが良くて、身長も高くて、足長で、モデルさんみたい!
クラブはその身長を活かして、バレー部。
あと、生徒会の役員の仕事もしてるんだよ!
そしてまたまた、優花のお父さんは警視総監!だから優花もお嬢様。
優花とは、高2の時に同じクラスになって仲良くなったの。
繭と優花はお母さん同士が大学の同級生だったらしく、仲良しだったので二人も仲良しだった。
そんな盛り上がる二人は、もう掲示板を眺めていた。
「杏樹、見て!見て!3人とも同じクラスだよ!」
繭が興奮して騒いだ。
同じクラスだけで興奮するなんて、やっぱり繭は可愛いな。
「杏樹~、早く早く教室行こう!」
優花があたしを呼ぶ。
あたしは二人の元へ小走りした。
結局、あたしたち3人は花園組だった。
あ、あたしたちの学校は1組やA組じゃなくて、可憐組や花園組、美和(びわ)組っていう保育園や幼稚園時代のようなクラスで別けられている。
どのクラス名も綺麗なお嬢様クラスの名前。
だけど1つだけ特別クラスがある。それは、また今度話すね。
覚えてたら…だけど