新しい恋のはじめかた
「花音、また来いよ?」
「うん。行きたい!!」
利玖のお母さんにまた会いたいな。
「…花音、手繋ごうか」
「………うん///」
あたしは差し伸べられた利玖の手に自分の手を乗せた。
「利玖の手大きいね…」
「そりゃ男だから。あと…バスケやってたし」
「バスケ?」
「俺、中学のときバスケ部だったんだ」
「そうなんだ…」
あたし…利玖の昔のこと全然知らないな……。
今のかともあんまり知らないし……。
「ねぇ、利玖?」
「ん?」
「あたし…利玖のこともっと知りたい…」
「俺のこと…?」
「うん。あたし…利玖のこと全然知らないもん…」
あたしの知らない利玖を今教えてほしい。
そしたら…もっと利玖のことを好きになると思うの……。