新しい恋のはじめかた



「いいよ。教えてあげる」

「本当!?」

「うん。俺は黒瀬利玖、誕生日は6月22日。血液型はA型」



名前は知ってるけど、誕生日と血液型は知らなかったな…。



「中学は南中で、バスケ部。彼女は2人くらいいたけど、すぐ別れた」



“彼女”それがあたしが一番気になってたことだと思う。



利玖はカッコいいし、性格も優しいから女の子にモテただろうし…。



利玖が今までどんな子を好きになったのか気になっていた。



「高校は東雲学園。2年3組。」

「うん…」

「そんで…今、大好きな子が自分のものになってすげぇ嬉しい」

「えっ…」

「俺さ、花音と会ったときより今のほうが比べられないくらい好きだ」

「…うんっ…」




利玖のその言葉にあたしは涙が出た。



「これからも俺のものでいて…」

「…うんっ」



そして、あたし達は唇を重ねた。




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