新しい恋のはじめかた
「え…そーなの?」
「う、うん」
「えぇー!ねーちゃんと利玖さんお似合いなのになー」
馨は不満そうにそう言った。
「ははっ。ありがとな馨。でも、俺と花音は今は付き合ってないけど……これから付き合うからさ」
「マジ!?」
馨が目を輝かせながら利玖に聞くと、
「おー、マジマジ。だから俺が花音の彼氏になった時は祝ってな?」
「うん!絶体ねーちゃんの彼氏になってな!?」
「あぁ、頑張るよ」
「………っ……」
利玖はあたしのほうをチラッと見て微笑んだ。