新しい恋のはじめかた
「り、利玖?何で買ってるの…?」
もしかして、利玖もペンギンのぬいぐるみが気に入ったとか?
「………ありがとうございました」
「お待たせっ。はい」
「……え…利玖がこれ気に入ったから自分に買ったんじゃないの?」
「んなわけないだろ!!花音に買ってるんだよ」
「わ、悪いよ!!」
お昼ご飯も払ってもらっちゃったのに……!!
「悪いと思うなら受け取って?俺が好きでやったことだから」
利玖はいつもの笑顔でそう言った。
「………本当にいいの…?」
「いいよ」
「ありがとう……!!」
「ははっ。どういたしまして」
利玖………ありがとう…。
あたしも利玖に何かしてあげたいなぁ……。
ーーーーーーーー…そうだ…。
あたしは自分も利玖に何かできないかと考えて、いいことを思いついた。
……利玖、喜んでくれるかな…?
いつの間にか…あたしの頭の中は利玖でいっぱいだった……。