新しい恋のはじめかた
相談と恋のはじまり
*
「―――…それじゃあ、あたしは帰るよ」
「うん」
「何かあったら電話して?」
「ありがと」
「じゃあまた明日!」
「バイバイ!!」
奈保には放課後のことを話した。
あたしはこれから図書室に向かう。
楓との相談場所はいつも図書室。
もう図書室までの道も慣れた。
本当は慣れたくないのに……。
――――――――――ガラッ…
図書室のドアを開けると机が何個か見えた。
楓は……。
「いた……」