新しい恋のはじめかた



「……何で見ちゃダメなの?」

「カッコ悪いから…」



カッコ悪い…?



「…何がカッコ悪いの?」

「カッコ悪いだろ…。花音が弁当作ってきてくれあことが嬉しくて顔赤くかるなんて…」



『だから見ちゃダメ』と付け加えて、利玖はまたそっぽ向いてしまった。



「……ふふっ…」

「何で笑ってんの…。こっちハズいってのに…」



笑っているあたしに利玖さはブツブツ文句を言っているけど……



利玖っ…可愛い……!!



「………ふふっ…あははっ……!」

「いつまで笑ってんの…」

「だっ…て!利玖が可愛いんだもんっ!!…お、お腹っ…いたっ…!」



あたしは笑いすぎてお腹が痛くなってしまった。



「…もう笑うなよ」

「利玖が可愛いからだよっ…」

「……いや、花音のほうが可愛いから」

「…なっ?!!」



『今度は花音が赤くなったな』と今度は利玖は
笑いだした。



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