新しい恋のはじめかた
好きになったら…
*
「ーーー…利玖っ…」
利玖のいる教室のドアを思い切り開けた。
「…うわっ……花音か。どうしたんだよ?そんなに慌てて」
いきなり教室のドアが開いたから利玖は少し驚いていた。
「……えっと……」
「ん?どうした?」
こういうときって何て言ったらいいの…?
あ、まず最初に楓に告白したこと伝えなくちゃっ……。
「利玖、あのね…」
「うん」
「あたし……楓に告白したの…」
「……え…」
「利玖?」
「…それで、返事は?」
「えっと……振られたっていうか…振られたんだけど気付かれたみたいな?」
楓に利玖が好きなことバレちゃったし……。
「…振られたんだけど気付かれた?何を気付かれたんだよ?」
「…それは…あたしの好きな人が…」
「………………」