新しい恋のはじめかた



急に利玖の腕に包まれた。



「……あのっ…」

「…本当に?間違いじゃない?」

「うん…。あたしが好きなのは利玖だけだよ…」



あたしがそう言うと、利玖は抱き締めている腕の力を強めた。




「……俺も好きだよ。ずっと前から」

「…うん。うん…利玖…」

「……はぁー…ヤバい。ずっとこのままでいてぇ…」

「ふふっ…」

「笑うなよ…」



だって…利玖が可愛いから。



そう言うと利玖、怒っちゃいそうだから言わないでおこう。



「……なぁ花音?」



抱き合ったままの状態で利玖は聞いてきた。



「ん?」

「キスしていい?」

「……えっ!?」

「つーかする…」

「ちょ……んんっ!?」



< 72 / 123 >

この作品をシェア

pagetop