新しい恋のはじめかた
『ーー…それでは、借り人競争に出場する人は入場門に集合してください』
「花音、出番だよ!!」
「う、うん」
「応援してるからね!!頑張ってー!!」
奈保に見送られながら、あたしは入場門に向かった。
「それでは、最後にもう1度ルールの確認をしまーす」
体育委員の人が確認として、借り人競争のルールを説明した。
ルールは簡単で、まず50m走っていくつかの障害物を越えて、その先にある箱から1枚紙を引いて紙に書いてあるピッタリの人を探す。
そして、見つかったらその人と手を繋いでゴール。
引く紙が『親友』とかだったら簡単なのになぁ…。
「それでは、入場します!!付いてきてくださーい」
体育委員の指示通り、あたし達は入場した。
『ーー…それでは、位置についてー…よーい…パァン!!!』
そして、借り人競争が始まった。
「ちょっ、誰かネコ耳メイドいない!!?」
「イケメンの20代男性の人いませんかー!!?」