新しい恋のはじめかた
「…さて…花音。聞かせてもらうか?借り人競争で何を引いたか」
「それはっ…」
てゆーか、いきなりその話に入るの!?
「言ったよな?体育祭終わったら教えるって」
「はい…」
「じゃ、教えてもらおうか?」
「はい…」
あたし、さっきから“はい”しか言ってないな……。
そして、あたしは利玖に借り人競争で何を引いたかを教えた…。
「あたしが引いたのは…い……“愛しの人”…です…」
穴があったら入りたいとはこういうことだ……。
は、恥ずかしい……。
ーーーーーーーーー…ギュッ…
「へっ?」
利玖は突然あたしを抱き締めた。
「…りーー…んっ…」
そして、利玖はあたしの唇を塞いだ。