新しい恋のはじめかた



「…さて…花音。聞かせてもらうか?借り人競争で何を引いたか」

「それはっ…」



てゆーか、いきなりその話に入るの!?



「言ったよな?体育祭終わったら教えるって」

「はい…」

「じゃ、教えてもらおうか?」

「はい…」



あたし、さっきから“はい”しか言ってないな……。



そして、あたしは利玖に借り人競争で何を引いたかを教えた…。



「あたしが引いたのは…い……“愛しの人”…です…」



穴があったら入りたいとはこういうことだ……。



は、恥ずかしい……。



ーーーーーーーーー…ギュッ…



「へっ?」



利玖は突然あたしを抱き締めた。



「…りーー…んっ…」



そして、利玖はあたしの唇を塞いだ。



< 95 / 123 >

この作品をシェア

pagetop