にゃあー!とお鳴きなさい。


はあ、はあ、はあ....。


全身に感じる倦怠感と、”出し切った”達成感。


「あら、全部出ちゃったかしら?」


「ひゃうん!?」


いったばかりの下腹部のそれを、はじくように触られ女の子のような声が漏れる。


「うふ。可愛い子」


さっきとは、打って変わって優しい声音。


その声に、はっと我に返った。


「...た、珠樹先生?」


あ、れ?


さっきまで、俺が口を開くたびに聞こえていた、耳障りな”猫の鳴き声”がしない。


「話せるようになったわね。契約成立----」


そう言って、仰向けに横たわる俺の首に何かを巻きつけた。


「今日から私があなたの”かいぬし”その姿のときは私を契約の名で呼びなさい」


「...契約?」


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