。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
てか、何故俺が朔羅の風呂を覗いたことを知ってる。
(あのときは紋を確認するという壮大な!目的があったからだぞ!断じて朔羅の裸を見たかったわけじゃ……沈黙…)
「俺は戒さんのことなら何でも知ってます」
色んな意味で恐ろしい発言を聞いて俺は思わず後ずさりした。
「ふーん、でもイチ…あいつもパーティーに出席か。鴇田も何を考えてるんやろな」
俺が考え込むと、
「さぁ」
響輔はそっけなく答えて、視線を逸らした。
響輔―――……
お前、何を考えてる。
この顔は、何か―――知ってるな―――……
響輔は俺のことをよく知っているが、俺はときどきこいつの考えが分からないときがある。
俺は目を細めて響輔を見たが、響輔は唇を引き結んだまま、結局こいつの口から何かを語られることはなかった。
まぁ、こいつが何かを軽はずみに口にするやつじゃないし。
こいつなりに何か考えて今は黙ってるってことだろう。
「まぁ鴇田が事故に遭うてそこまで慌ててたってことは、ほぼ間違いなくあいつは鴇田の近親者やろうな」
俺が納得したように頷くと、
「たぶん」とまたも歯切れの悪い答えで、響輔が頷いた。
何だって言うんだよ…
俺はム゛ーと唸って響輔を睨んだが、
「疲れた……俺、やっぱ今日ここで寝かせてもろてええですか」
と、俺の返事を聞かずして響輔はまたも布団にもぐりこんだ。
ホント、マイペースなヤツ。