。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
響輔の手はさらりと心地が良くて、温度が丁度良くて―――
頬を触れられてるだけなのに、どうしようもなくドキドキした。
響輔から唇を離すと、あたしは真正面から彼を見つめてさっきと同じように額をこつんと合わせた。
「……どないしたん?」
響輔が心配そうに聞いてきて宥めるようにあたしの髪をすくい、顔に掛かった髪を耳に掛けてくれる。
その手に自分の手を重ねると、
「響輔―――
あたしたち付き合わない?」
そっと問いかけた。
「あんたが振り向いてくれたら、あたしは計画してたことを中止する。“協力者”とも手を切る。
ホントよ。
これは取り引きじゃない。あたしの本心―――
あたしはあんたが死んじゃうなんていやなの。
ねぇ」