。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
ま、まぁ戒なら??黙ってりゃ女のあたしより品があるし、可愛いし…
ってか戒の女装!?
ちょっと想像するだけで…
に、似合い過ぎ!違和感なくて怖い!!
「いや…いやいやいや…お前ならイケそうだけど。でもやっぱ無理があるんじゃね?
大体そゆうとこってボディーチェックがあるだろうし。いくら線が細いって言ってもちょっと触れば女の筋肉じゃないことに気付かれるって」
あたしの心配を戒はむ゛~と唸って考え込んだ。
「お前にしちゃ鋭いとこつくな。問題はそこなんだよねぇ」
「“お前にしちゃ”だけ余分なんだよ!ってかそこだけじゃないだろ。身長だって高すぎる」
「身長なんてどうとでも言い訳できる。モデルとかスポーツ選手だとか言やぁな」
「そりゃそうだけど…」
それでもまだ納得できずにいるあたしを見て、戒はパソコンから離れると素早くキョウスケの元に移動した。
そして戒はキョウスケ手に自分の手をゆっくりと絡める。
なんか……繋ぎ方が何かエロい。
キョウスケを引き寄せると、二人は寄り添って上目遣いをしながら目をまばたいた。
な、何してんだよ…
『ねぇ、ここ“遊べる”ってクラブZで聞いたんだけど』
戒が女の声でキョウスケにしなだれかかる。
「!?」
『あたしたち知ってるんだから。ダメぇ?お金ならたんまり持ってるわ。それでも払えなかったら…』
二人が肩を寄せ合い、指を絡めて上目遣いであたしを見てくる。
口元にはこっちを挑発するような淡い微笑。
な、何だよ!!そのやたらとエロい…じゃなくて色っぽい視線は!!!
『払えなかったらたっぷりサービスしちゃう♪あたしたちの、か・ら・だ・で♪』
ブーーー!!!
あたしは女装した二人が色っぽく挑発する姿を想像して、危うく鼻血を出しそうになった。