。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
…………
数秒遅れであたしはキョウスケの言ってる意味が分かった。
ぎぇえええ!キョウスケっ!!
お前何言い出すんだよ!おめぇこのシリーズで何気に爽やかBOYの第一位なんだからな!
そんなこと言っちゃ読者の皆様にドン引きされるっての!(←もう、色々と引かれてますヨ。ご安心を♪)
キョウスケの苦し紛れのいい訳(?)に、タクが
「あー、まぁそれならそれでいいけどよ」
いいのかよ!
「ってかこの番組で!(旅行記です)」とタクの突っ込みが入る。
テレビからは女の人の声が聞こえて、どうやら外国の町並みを紹介しているっぽい。
「いえ、番組は関係ないんで。俺の脳内映像があれば大丈夫です。ご心配ありがとうございます」
脳内映像!大丈夫!?
「おー…そっかぁ」
おめぇも納得するなよ、タク!
ってかそんなもんなの??
「そんなんよりよ~」
タクはなかなか出て行こうとしない。
まだ何か話しがあるのか部屋に入り込んできた。
「あ。今いいとこなんで邪魔しないでください」
それをキョウスケがちょっと布団から手を出して止める。
ってかいいとこって!お前、無表情に言うなよ…(ってか顔見えないけど、いつもどおり淡々としてたし)
「ああ、わり~」
タクは悪びれもせずに、いししと笑うと今度こそ部屋を出て行った。
パタン…
襖が閉まる音を聞いて、
あたしはもそもそと布団から顔を出した。