。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
戒の部屋をちょっと覗いて、
「戒~…朝だよ~…」と声を掛けるも、向こうを向いたまま横たわった戒は起きる気配ナッシング。
腰から下に掛けた薄いブランケットにくるまり、気持ち良さそうに寝息を立てている。
まぁこいつの寝起きの悪さは今にはじまったわけじゃないけどな。
「戒。起きろよ。今日はオープンからバイトだろ?」
ゆさゆさと戒の体を揺すったが、ダメだ。
「……戒」
背中側から前を覗き込むように体を乗り出すと、
こいつは相変わらず可愛くてセクシーな寝顔で、気持ち良さそうにおねんね中だった。
こいつの寝顔、いつ見ても殺人級だな。
だが、怯むな朔羅!!
「戒!起きろっ!!あ・さ・っだーー!!」
ブランケットをべりっと引き剥がすと、
「ん゛~……」と不機嫌そうに振り返る。
だが不機嫌だったのは最初の数秒だけで、すぐに
「おはよ~朔羅さん♪」
とメガネの可愛い声と笑顔で答える。
キュ~ん…胸が変な風によじれて、
だけどすぐに
「おやすみなさい♪朔羅さ~ん…」と口元を幸せそうに緩めながらも
ガシッ
あたしの膝を掴むと、その上に頭を乗せてまたも、すやすや…
ってか!また膝枕!?
てか起きろーーー!!