。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
ああ、でも―――
やっぱ戒は落ち着くな。
あったかくて、いい香りがして―――
何か……安心する。このままずっとくっついていたいような…
あたしも戒の隣で一緒にねんねしたいな。
巻き付いてくる戒を何となく見下ろすと、少しだけずり下がったパジャマのズボンのウェストから、バーバリーチェックのおっしゃれ~なボクサーパンツのベルトが目についた。
ってか!また変なところで露出しやがって!!
目のやり場に困って慌てて戒のTシャツを直す。
そいやぁさっきキョウスケのハーフパンツから見えたのも…これまたおっしゃれ~なCK(カルバンクライン)だったな…
てか!はっきり覚えてんじゃねぇよ、あたし!!
み、見たんじゃんねえぞ!!見えたんだ!
てか白虎の男どもは何気にお洒落……
戒はあたしがそんなことを考えてるとは露知らず、
「ん~…」と声を漏らして甘えるように擦り寄ってくる。
か、可愛い…
でもいつものパターンだと誰かが入ってくるんだよなぁ。
例えばキョウスケとか。
なんて考えている傍から。
さわさわさわさわ…
戒のやらしい手があたしのおしりを撫で回していた。
………
前言撤回!可愛くない!!
「てめぇ!ばっかやるぅおぅ!!!起きろってんだ!!」
ドカッ
誰かの乱入よりもあたしの脚蹴りの方が早かったな。
「ってーーー…!」
戒はおなかを押さえて、
「僕の彼女は暴君デス」
涙目になりながらもむくりと起き上がった。