。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
「何、女の子のベッドで勝手に寝てるんですか」
キョウスケが咎めるように戒を睨む。
そだ。そーだ!!キョウスケっもっと言ってやれ!
だけど戒は全然気にしてない様子で、布団の端を握りながら鼻をくんくんひくつかせている。
「ええ匂い。朔羅の香りや」
とちょっと幸せそうに頬を緩めて目を閉じる戒。
か、可愛い……
けど
戒……本気で寝ていきそうだ。
「てかお前!その発言変態っぽいぞ!」
ってかそこからどけー!!
“あれ”が見つかったら、あたしの乙女イメージが跡形もなくきれいに消えちまう!それだけは何とか阻止しなければ!!←大丈夫、そんなもの最初からないですよ~
「男は大概変態や?響ちゃんかて、ほんまは朔羅のベッドで寝たい思うてるよ?」
「思うてません。勝手なこと言わんといてください」
キョウスケが白い目で戒を見下ろすと、
「ほら。出てください。お嬢いやがっていはるでしょう?」
ぐいと戒の手を引っ張る。
「いやや~」
と子供みたいに尚もごねている戒は、身動きした拍子に、
ゴンっ
鈍い音がして
「いで!」
頭を押さえて飛び起きた。
「何やこれ」
戒が布団の中から“それ”を取り出すと、目を見開いた。
み、見られたーーーー!!