。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。



ああっ……!あたしの乙女生命がっ!!


恥ずかしすぎて顔も上げられない。


エロ本をベッド下に慌てて隠す男子高生の気持ちがちょっと分かったり……





「「ダンベル?」」





戒とキョウスケの声が重なり、


「しかも2Kて…」


目を開いてダンベルとあたしを見比べる戒とキョウスケ。


ぎゃぁぁあああ!穴があったら入りてぇ!!


そう


あたしがベッドの布団の中に隠していたのは2Kgのダンベルだった。


よく寝る前なんかに使ってる。


他にもあたしのクローゼットにはバーベルが隠してあるし…


いくらピンク色が多くて、いくらふりふりしてても、いくらぬいぐるみがたくさんあっても


これじゃ一発でドン引き。


ドン引き……しているわけじゃなさそうだが、


「ま、お前らしいっちゃらしいが」


と言いながら、それでも戒は大人しくベッドから降りた。


「俺はこの歳でまだ死にたない」


「ベッドにダンベルが眠っている女の子にはじめて出会いました。この歳で貴重な体験ができた」



と、それぞれ感想を口にしたが、二人は揃ってあたしから慌てて視線を逸らした。



うわーーーん!!


やっぱりドン引きされてる!!





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