。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
――――は!?
謝り方がダイナミック!
男らしいーーー!!
キュンっ
してる場合じゃないって!
「てか何!?お前浮気でもしたの!はっ!もしかしてキリさんの色気にやられて!?」
戒は畳の上に頭をくっつけたまま
「浮気なんてしてません。俺が謝りたいのはさっきの喧嘩のことです」
とバカ丁寧に答える。でもなんか必死……
さっきの……喧嘩―――…?
「いや、あたし怒ってねぇし。何で喧嘩したのかは気になるけど。ってかとにかく頭上げてよ!」
あたしが慌てて戒の元にしゃがみこむと、
「ほんま…?」と戒が眉を下げながら顔を上げる。
さっきは男らしく謝ってきたのに、今は可愛い子ひつじちゃんみてぇだ。
そのギャップに萌え…
てる場合じゃねぇ。
「ああ、最初から怒ってねぇって。ちょっと驚いたが」
あたしの言葉に、戒は
「はぁ、良かった~、許してもらえんで俺、嫌われたらどないしよ思うてたから」
と深いため息を吐き、肩の力をだらりと抜いて、床に手をついた。
あたしはその隣にしゃがみこみ、
「もしかしてさっき口数が少なかったのも、夕食に現れなかったのもそのことをずっと考えてたからか?」
と聞いた。
「…………」
あたしの質問に戒は黙り込み、ほんの少し顔を赤くして顔を逸らした。
そゆうわけね。
不器用で、可愛いヤツ。