。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
叔父貴―――…
「片想い、切ねぇな」
叔父貴は真顔に戻って顎に手をあて真剣。
ってかその顔で「切ない」とか……全然説得力ないんですけど。
なんて考えていると、
「む。いかん。時間に遅れる」
と言って叔父貴は慌しく、今度こそ部屋を出て行った。
やっぱりマイペース。
だけど言い残したことがあったのだろうか、またも振り返り、
「嫁入り前に不純異性交遊はダメだぞ?」
と念押ししてくる。
ふ…不純…!!
……な、こと自分だってしようとしてたくせに!またも説得力に欠けるぜ。
戒も俺様だけど、叔父貴も相当だよな。
そんなわけで叔父貴は慌しくも龍崎家をあとにした。