。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
「お前、一番年下なのに、何で一番そんなに偉そうなんだよ」
とタチバナが顔を歪める。
「あら、同級生だったんじゃないの?」と彩芽が『意外』と言う感じで口に手を当てた。
「こいつは俺の後輩ですよ♪三歳下」
「三歳下?30いってるかと思ったケド、老けてるわね」
彩芽が疑わしそうに俺をまじまじと見つめてきて、
「悪かったな!老けてて!」
俺はそう怒鳴った。
「お前は若作りし過ぎだ。彩芽」
「あら、女性に向かって随分な物言いね」
と彩芽は可愛らしく口を尖らせる。
「彩芽先輩はいつも若々しくて、お美しいですよ」
歯の浮くようなキザな台詞でタチバナがにこにこ彩芽を見て、
「タチバナくん、好きよ♪」
彩芽はまんざらでもなさそうに頬に手を置いた。
「早く嫁に行け。貰い手がなくなるぞ。
衛でいいじゃねぇか。ちょっと変ってはいるが、まぁ悪いヤツじゃないしな」
俺は乱暴に茶を啜ると、
「あなたもお世辞ぐらい勉強しなさい、ぼーや」
と彩芽は俺の茶碗を強引に取り上げた。
そのときだった。
TRRRR…
ケータイの着信音が鳴って、彩芽がケータイを取り出した。