。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
デートぉ!?
◆ デートぉ!? ◆
戒がトイレに行ってる間のことだった。
リコから電話が掛かってきた。
『ねぇ、今度どこか遠出しようよ~。お金ないからショッピングとかはもう無理だし、おうちでお喋りってのもいつもと代わりないし。
千里や進藤先輩も誘ってバーベキューとか♪』
「あ、いいな♪それ!」
『夏らしいことあんまりしてなかったしね。花火大会もはぐれちゃったし。龍崎くん来れなかったし~』
そうだな。せっかくの夏休みだってのに、戒と思い出らしい思い出がない。
『…きょ、響輔さんも誘ってさ…』
リコの声が小さくなる。
ははぁ。目的はそれか。
「それだったら大勢じゃなく二人きりで行けばいいジャン」
『む、無理!いきなり二人とか』
「こないだ花火大会のとき二人だったじゃん」
『あ、あのときは…何か流れでそーなっちゃったから、意識する間もなかったし、それに数時間だったし…いきなり長時間二人きりってのはやっぱ無理…』
リコの声はだんだん小さくなる。
恋する乙女全開だな。
可愛いリコ♪
『そ、それとはまた別にさ!朔羅、二人でどっか行こうよ~。プールとかさ』
「や…プールは無理…」
『何で~?』
胸に刺青彫ってるから…
とは言えねぇ。