。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。



黒い絵柄はトライバル模様を描いていて、そのデザインにはやっぱり見覚えがあった。


でもどこで見たのか、誰が彫っていたのか覚えていない。


大体トライバルデザインなんて昨今の若者だったら、お洒落で彫ってるヤツも多いし……


ってかあいつ若いのか??


見た感じ若いケド。


ぐゎ!!分かんね!!


あたしの脳みそはやっぱり皺が少ないみたいで、それ以上の考えが浮かび上がってこなかった。


結局出来ることと言やぁ……


「……お、お待たせ…シマシタ」


大人しく席に戻ってこいつのことを探ることしかできない。


ディテクティブ(探偵)ごっこ再開だ!!


あたしがこいつの正体掴んでやるっっ!!


と、意気込んだものの、その後も何故かカキ氷の話で盛り上がってしまい……


結局深く探れず↓↓食いもんに釣られるなよ…あたし……


カキ氷を食い終わって店を出ると、


「送っていくよ~、世の中ぶっそーだからね♪」とタイガがにこにこ笑顔でタクシーを止める体勢に入る。


「ホントは僕のおうちにお持ち帰りしたいんだけどさ、流石にまだ早いかな~って」


……こいつが一番ぶっそーじゃねぇかよ。


ダメだ。タクシーなんて危険な乗り物こいつと乗るわけにはいかねぇ!


「歩いて帰る」と歩き出したあたしの後ろを


「待ってよ、うさぎちゃ~~~ん」


とタイガが慌てて追いかけてきた。








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