。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。




―――叔父貴が…雪斗の居場所を知ってる……?



「雪斗、場所を教えて!あたしも…あたしも会いに行くよ」


思わず勢い込むと、


雪斗は緩やかに首を横に振った。





「来るな。辛い過去をわざわざ掘り起こす必要はない。


お前は―――今、





お前には今、






支えてくれるやつらがたくさん居る。





お前は、一人じゃない」





雪斗がさっと手を差し出し、指さしてあたしの背後を目配せする。


振り返ると、いつの間にか、あたしのすぐ後ろには覚えのあるあったかい気配があった。



―――戒。



戒はあたしの肩を引き寄せるようにして肩を抱き寄せ、その横には




―――叔父貴が立っていた。




キョウスケと鴇田も。





リコと千里もだ。




雪斗が言った通り―――



あたしには支えてくれる人が居る―――






大切な人たちが居る。







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