。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
戒は微苦笑を浮かべてあたしの頭にそっと手を伸ばすと、頭を軽く叩いてあたしを引き寄せてきた。
あたしの頭にチュっとキスをすると、
「夢で言ってた雪斗の……確かめる方法ってのは何となく分かる」
へ!?
あたしが顔を上げて目をまばたいて、それでもすぐに顎を引いた。
「戸籍謄本を調べるっての??あたしが戒の正体を疑ってたときみたいに…」
「あー、あれな~。あんときは参ったぜ。あの手この手で調べようとしてるんだもんな♪妨害するこっちも大変だった」
妨害……って…
「やっぱあんときは!!」
夜這いからはじまり、階段から突き落とそうとしたり、聞き込みなんてのもした(千里とキョウスケまで巻き込みやがって!※Cherry Blossom 参照)
戸籍謄本を調べるのは最終手段だったけれど、それもあっさり挫折した…↓↓
「ま、まぁまぁ~…それに戸籍謄本を調べたって兄弟が同じDNAを持っているかなんてまでは分からないぜ?
あくまでありゃ家族関係を証明するものに過ぎないからな」
と戒が引きつった笑顔であたしを宥める。
「だったら他にどんな方法が……」
とあたしが問いかけると、
「可能かどうか確実性はないが、
雪斗の遺骨なり遺体なりが見つかれば、そこからDNAを抽出することができるかもしれない」
戒は真剣なまなざしであたしを見つめてきて、
遺体―――……
と言う言葉にあたしは目を開いた。