。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
アオヤマは立ち去ったあとなのか、残ったリコが目をぱちぱち。
「「「あ、あはは~…」」」
あたしたちは苦笑いで、サーっその場から立ち去ろうと思ったケド…
「何やってんのよ」
と、リコのちょっと冷たい声を聞いて全員ぎくりとして立ち止まっちまった。
―――――
「もぉ!人のそうゆう場面盗み見るなんて、みんな趣味悪過ぎっ!」
リコが頬を膨らませてつんと顔を背けている。
結局、午後の講習会は全員サボリ。
だって気になるんだもん。
近くの空き教室にこそこそ入り込み、あたしたちは円を描くようにして座り込んでいた。
「ご、ごめん、リコ!そんなつもりじゃ…」
じゃぁどーゆうつもりで覗いてたって言うんだよ!と自分の中で突っ込みをかます。
「まぁまぁいいじゃないか~。
で?アオヤマくんは何て??」
と戒が楽しそうに身を乗り出して、リコが背けていた顔をちょっと戻す。
「別に~…今日のきもだめし一緒に回らないかって」
「きもだめしって??」と戒が不思議そうに聞いてる。
「つったってあれはくじ引きでペアが決まるんだろ?」と、とりあえずは戒の質問をスルーしてあたしが聞くと、
「なぁなぁきもだめしって?」とまたも戒が口を挟んでくる。
「うちのクラスはくじ引きだけど、青山くんところは違うみたい」
「隣のクラスゆるいなー…」と千里。
「なぁ!きもだめしって!!どうゆうことだよ!!」
戒が勢い込んできて、短気そうにバンと床を叩く。
「あ、兄貴!落ち着いて!
毎年恒例なんすよ。登校日に校舎できもだめしするの。
教師も公認の言わば学校のイベントみたいなもんです」
とキモ金髪野郎が戒の肩を宥めながら説明をしてくれた。