。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
「こっちこそ、怖がらせてごめん。
俺、本気で川上さんのことが好きだったから、はっきりそう言ってもらえて
良かったよ。
龍崎も―――俺の勘違いで…ごめん」
青山くんは龍崎くんの方を見て頭を下げた。
「爽やかアオヤマ。最後まで爽やかだな」
龍崎くんは顎に手を当てしみじみ。
「俺の幼馴染は―――ほんといいヤツだから。
あんたが心配するような軽い男でもないし、もしアイツと付き合うことになったのなら、
川上は絶対幸せになれると思う。
だから安心しな」
龍崎くんはそう言って苦笑を漏らすと、青山くんも安心したように頬を緩め立ち去っていった。
「だけどそっちで伸びてる二人は完全に逆恨みだよなぁ。
好きな女の幸せを願えない男って小せぇよな」
ケっと吐き捨てて龍崎くんは倒れこんでる二人を冷めた目で見下ろしていた。
「好きな女の幸せを願うのが―――本当の愛情ってもんだ?
だからアオヤマも川上のこと真剣に好きだったんだな」
龍崎くんも、ね。
朔羅の幸せをいっつも願ってくれてる。
それが愛情。