。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
「「「バレた!!?」」」
あたしとキョウスケ、それからリコまでも声を揃えて目を開いた。
リコは目をぱちぱちさせて口元に手を当てて、あたしも口をぱくぱく。
キョウスケにいたっては貧血を起こしそうな勢いで額に手をあてクラリ。
「次から次へと…」
忌々しそうに呟いた声に不機嫌…ってか怒り?がにじみ出ていた。
「で、でも!バレたからってそう大して問題ないよね。龍崎くん前の学校(中学)では隠してなかったんでしょ?」
リコが珍しく戒の味方になってフォロー。
「状況が違います。今は複雑なときなんです。
東と西の協定の話はごく一部しか知りませんので」
キョウスケに言われてリコは再び目をぱちぱち。
そうなんだよね。
それさえなけりゃバレてもそれほど支障がないとは思うんだけど。
多少学校生活が苦しくなるだけだ?←それも結構辛いが…
「あなたって人は…どうしてそう問題ばかり起こすんですか」と戒を白い目で見てるキョウスケ。
「問題ばかりってなぁ。じゃぁ新垣 エリナを助けず見捨てろってのかよ。
一ノ瀬よりひでぇ状態になってたぜ?」
開き直った戒がふんと鼻息を吐いて腕を組む。
「助けたって?」リコが聞いて、戒はかくかくしかじか説明をくれた。
助けたのは間違いじゃないと思う。
だけど
「おめぇは根本的に間違ってンだよ!
あたしゃ忠告したはずだ!タンクを着ろってな!!」
思わず戒の胸ぐらを掴んでぐらぐら揺すると、
「だってぇ、遅刻しそうだったんだもん」
と戒は苦笑い。
それでもすぐに
「すみません……」
シュンとなって小さく謝る。