。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。



「その新垣さんて人はどうゆう人なんですか?


他人の噂話をぺらぺら喋るような人なんですか?」


さすが年上のお兄さんだけある。キョウスケが冷静さを取り戻してあたしとリコに聞いてくる。


「軽率な子ではないと思いますけど……あたしははっきりと知らないし」


リコが何とか答えて、


「あたしも。違うクラスだし。そこまで親しくないし分かんねぇ」


とキョスウケを見上げた。


「で?そのあと新垣さんの様子はどうだったんですか?」


キョウスケが戒を睨んで、戒はやっぱり自分が悪いと思ったのか両手を挙げて降参ポーズ。


「どうって、びっくりしてた。その後はほとんど会話らしい会話を交わさず」


「じゃぁ戒さんがヤクザの跡取り息子だと言うことは知られてないんですね」


「だけど誰でもあの彫り紋をおしゃれタトゥーって考えねぇよ。


和彫りだし。その筋のもんだって普通勘ぐるだろ。


会話を交わさなかったんじゃなくて、聞きたくても怖くて聞けなかったんだよ!」


あたしが推理して戒に指を突き立てると、戒はまたも引きつった笑みを浮かべて一歩下がった。


「ほんまにすんません」


「謝って済むならケーサツいらねんだよ」


「お嬢。我々はサツとは関わりたくありません。


できれば滅亡してくれたほうが…」


キョウスケがまたもKYマイペース発言。


「んなことわかっとるわ!!ものの例えに決まってんだろうが!!」


「さ、朔羅っ!落ち着いてっ!」


勢い込んだあたしをリコが止めに入る始末。


緊急事態だってのに、


やっぱりまとまりのねぇあたしたち。





どーすんだよ(怒)







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