。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。


「ここでうだうだ言っててもしょうがない。


しばらく様子見ようぜ?」


戒は腕を組んで、それでもあたしたちから視線を逸らす。


戒の言うことはもっともだけど。


それしか方法がないし。


「様子を見るってどうするつもりですか。新垣さんを監視するつもりですか?」


とキョウスケは冷たい。


「その方法は考えるよ。ってか響輔。おめぇだってバレたことあるやないか。


※コウノトリさんに。俺ばっかり責めんな」
(※KYOSUKE参照)


「バレたんじゃないんです。自らバラしたんです」


自ら!?な、何故……


ってかコウノトリさんて誰!


「同じ意味やろ」


「開き直らないでください」


「コウノトリさんて?」


あの赤ちゃんを運んでくるって言う鳥??なんかエロ……


「響ちゃんの元カノ~♪」


戒がご機嫌に答えてくれて、


も、元カノ!?


気になってちらりとリコを見ると、リコはびっくりしたように目を開いていた。


…やっぱショックだよなぁ。


ま、キョウスケはモテるヤツだし??元カノの一人や二人…十人や十五人…って増えてる増えてる。


「河野さんは元カノじゃありません」


キョウスケがきっぱり言ってちょっと手を挙げた。


コウノさん…かぁ。なるほど、それでコウノトリさんねぇ。





「“元カノ”やろ?前科者の響ーちゃん♪」





戒が意味深に口の端を吊り上げ、キョウスケはビクリ!


「……戒さん…何故それを…」


「俺はお前のことなら大概分かるっつぅの」


戒は勝ち誇ったようにちょっと口の端を吊り上げてにやりと笑ったけど。


何なに??そのコウノトリさんと何かあったの?


あたしは戒とキョウスケを見比べてキョトン。


「俺、自らムショに飛び込みたい気分です」


キョウスケはがくりと項垂れ…


ってかキョウスケ。さっきから“サツ”とか“ムショ”とかガラの悪さ丸出しだな。


リコにとっては慣れない言葉のオンパレードで、キョウスケにどん引きかと思いきや、


「ねぇねぇ!コウノトリさんて響輔さんの何!?何があったの!」


と小声で戒に聞いている。




リコ、違った意味で必死だな。




(キョウスケに何があったか知りたい方はKYOSUKEまでお越しください♪)





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