。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
*一結Side*
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.。*†*。. 一結Side .。*†*。.
その日は午後から雑誌の撮影が入っていた。
某女性人気雑誌の表紙を飾る撮影だ。
黒いビスチェ風のトップスに、超ミニ丈のブラックデニムスカート。目が粗い網タイツとニーハイブーツで
女王様風の“今もっとも旬!エロ可愛い女”と言うタイトルがつくらしいけど。
これじゃ“風”じゃなくてまんま女王様じゃない。
とブツブツ思ってたけど、出来上がった写真を見ると、まぁ結構見れたもんね。(自分で言うのもなんだけど)
「いいじゃない、you。可愛いわよ♪」
マネージャーはご機嫌。
「大人でもない少女でもない複雑な色気が出てるね。やっぱりyouちゃんに任せて良かったわ」
と雑誌編集者(女)も絶賛。
持ち上げられてるって分かってるけど、同性に褒められるのって何だか嬉しいものね。
「ビスチェがエナメル素材じゃなくて、レース素材だから下品な色気を抑えられるし」
「youちゃんは元々上品な色気があるから、
長い手足、大き過ぎず小さ過ぎず適度なボリューム感のある胸。きゅっとくびれた腰。
何よりこのきれいな脚が素敵だわ。まさに理想とも言える抜群のプロポーション♪
次号はでかでかとポスター張りしますわ。これで飛ぶように売れること間違いなし」
編集者とマネージャーは顔を合わせてにんまり。
褒められてるのか、金づるにされてるのか。
まぁいいわ。名前が売れれば。
「youこれから休憩とってきなさい。あと三時間後に違う撮影入ってるから」
「はーい」
「いい?くれぐれも勝手な行動しないでよ」
しっかりと釘を差されて「は~い」あたしは欠伸をしながら生返事をかえして手をひらひら。
撮影ホールを出た。