。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
「…いや、でも相手キョウスケだ…何かお似合いだし…。あたし太刀打ちできないんじゃ」と
川上以上に思い込みの激しい朔羅は、俺たちを無視してひたすらに妄想、自分の世界でもんもんと唸っている。
「いや…響輔は面倒くさがりだし、無口だし、超絶マイペース野郎だぜ?お前が思うほどいい男じゃねぇ」
ってか突っ込むとこそこじゃねぇし!
「俺と響輔はデキてねぇ!!つか俺たちをくっつけようとすんな!」
と思わず声を上げると、立ったままの朔羅はそれでも疑わしそうに俺を見下ろしてくる。
「あのね~朔羅ちゃん、俺は超が付くほどオンナが好きなの♪」
と説明しながら立ち上がり、朔羅の背後から両肩に手を置いてにこにこ朔羅を覗き込む。
「エプロン、可愛いな~♪ステキなシチュエーションを想像するヨ♪」
「それも問題ですが」
と響輔が口を挟み、
「うっせぇ。俺は自分に正直なんだ」と響輔を一睨み。
朔羅は俺の発言の深い意味に気付いてないのか、
「タバコくさっ!てか空気悪っ!!」
鼻をつまんで大きな動作で手を振り、テーブルに散らばったトランプのカードとチップに視線を向け目をぱちぱち。
「おめぇら締め切った部屋で何やってんだよ」
とすぐに怪訝そうに顎を引く。
「ちょうど良かった。朔羅、ちょっと付き合えよ?」
俺は朔羅の腕を強引に引いて隣に座らせると、
「はぁ?今から飯だって」と渋る朔羅を
「まぁまぁ。これはちょっとしたテストなんで。
一回だけでいいので付き合ってください」
響輔が頼むと朔羅は訝しそうにしながらも大人しく黙った。