。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
言葉なんて必要ない。
ただ唇を重ねて、体温が混ざり合うぐらい肌を重ねて―――
あたしは戒の引き締まった腕にそっと手を這わせると、戒は代わりにあたしの髪を撫でながら
ブラのストラップを僅かにずらす。
肩先にキスされて、その口付けはやがて胸の紋がある位置まで移動していく。
ドキン、ドキン!
心臓が暴れ狂ってる。
いまにも爆発して散り散りになっちまいそうだ。
体中の血が沸騰して、その紋のある場所に集まった―――そんな感じだ。
「…ドキドキしてる」
紋に口付けをしていた戒がふっと顔を上げて、微笑を浮かべている。
「あ、当たり前だろ!」
あたしが言うと
「俺も。
すっげぇドキドキしてる」
戒があたしの手をそっと自分の胸元へ。
あたしと同じリズムで刻むその心音。
「朔羅―――
愛してる」
「あたしも」
壁に写し出された二つの黒い影は―――口付けをすることで
一つになった。
.。・*・。..*・ To be continued ・*..。・*・。.