とある堕天使のモノガタリⅤ
~TRINITAS~
◇
猫は薄弱な動物らしい。
そういった意味ではルークは猫らしくない猫だった。
右京が仕事で居ない日中、ルークと過ごすのが最近の忍の日常である。
ルークは忍の後を常に尾行するようについて来る。
…ご飯あげる人が判るのね。
忍は美味しそうに缶詰を食べるルークを撫でながら思う。
別に右京になついていない訳ではないが、二人が家に居てもルークは忍の傍を離れようとしなかった。
それは昼間だけに限らず、夜寝るときも…。
たまに甘い雰囲気になる二人の間へ当たり前の様に割って入るルークに、右京があからさまに不機嫌な顔をしていたのを思い出す。
何度かそんな事があって以来、右京は寝室の外にルークを出すようにしていた。
猫は薄弱な動物らしい。
そういった意味ではルークは猫らしくない猫だった。
右京が仕事で居ない日中、ルークと過ごすのが最近の忍の日常である。
ルークは忍の後を常に尾行するようについて来る。
…ご飯あげる人が判るのね。
忍は美味しそうに缶詰を食べるルークを撫でながら思う。
別に右京になついていない訳ではないが、二人が家に居てもルークは忍の傍を離れようとしなかった。
それは昼間だけに限らず、夜寝るときも…。
たまに甘い雰囲気になる二人の間へ当たり前の様に割って入るルークに、右京があからさまに不機嫌な顔をしていたのを思い出す。
何度かそんな事があって以来、右京は寝室の外にルークを出すようにしていた。