とある堕天使のモノガタリⅤ ~TRINITAS~




天界の天使達はそれまでの仕事を投げ、神々の命により軍を組織した。



もちろんハニエルも例外ではない。



彼は千里眼能力を買われ、偵察隊に配置された。



そんな矢先、タイタン側に不審な動きがあるという話が舞い込んで来た。



それはタイタン自体ではなく、手を組んだ悪魔達の動向だった。



ベルセルクに接触を図ろうとしている悪魔にゼウス達は懸念を示す。



─“ティタノマキアに乗じてベルセルクを手に入れるつもりかもしれない”



ゼウスは偵察隊にそれらを阻止せよと命令を下した。



ハニエルは素直に従ったが、すぐにゼウスが間違っている事に気付いた。



…ウリエル様が悪魔側に落ちる事はない。



何故なら、ウリエルにとって何のメリットもないからだ。




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