とある堕天使のモノガタリⅤ
~TRINITAS~
◇
誰が“初夜”に新妻を抱くというのが当たり前の世の中にしたのだろうか?
右京は忍を抱くつもりは無かった。
というより、怖くて抱けないと言った方が正しい。
現に忍の妊娠発覚から一度もセックスをしていなかった。
時々彼女の何か言いたそうな視線を感じるが…。
それは今も例外ではなく、「おやすみ」と忍の額にキスをして瞼を無理矢理閉じる。
そう、“無理矢理”にだ。
目を開けてしまえば、そこにあるだろう潤んだ瞳に理性がぶっ飛びそうになるから…。
「…寝ちゃうの?」
「寝ちゃうよ。」
「…“初夜”なのに?」
どうして彼女は自分を煽るのだろうか。
右京はガバッと起き上がると忍に目を向けた。
誰が“初夜”に新妻を抱くというのが当たり前の世の中にしたのだろうか?
右京は忍を抱くつもりは無かった。
というより、怖くて抱けないと言った方が正しい。
現に忍の妊娠発覚から一度もセックスをしていなかった。
時々彼女の何か言いたそうな視線を感じるが…。
それは今も例外ではなく、「おやすみ」と忍の額にキスをして瞼を無理矢理閉じる。
そう、“無理矢理”にだ。
目を開けてしまえば、そこにあるだろう潤んだ瞳に理性がぶっ飛びそうになるから…。
「…寝ちゃうの?」
「寝ちゃうよ。」
「…“初夜”なのに?」
どうして彼女は自分を煽るのだろうか。
右京はガバッと起き上がると忍に目を向けた。