とある堕天使のモノガタリⅤ
~TRINITAS~
◇
実家に戻って数日が過ぎた。
…やっぱり実家はいいな~…
なんて思ったのは最初の1日だけだった。
「忍。話があるんだが…」
父にそう言われて忍はあからさまに迷惑そうな顔をする。
「…なに…?」
忍には何を言われるかが簡単に想像出来るのだ。
「孫の名前なんだが…」
…ほら来た!
はぁ…とわざとらしく大きなため息を着くと忍は自分の父親を睨んだ。
「男の子だったら“京司”なんていいと思うんだよ。字画も悪くないし、それに─」
「お父さん。何度も言うけど、子供の名前くらい自分達で決めたいの!」
「いや、でも代々うちは男の子の名付けは祖父が決めてるんだ!」
「じゃあ、女の子だったら?」
「女の子だったら“怜”とか─」
「女の子でも名付けするつもりじゃない!」
呆れてそう言うと忍は半眼になる。
実家に戻って数日が過ぎた。
…やっぱり実家はいいな~…
なんて思ったのは最初の1日だけだった。
「忍。話があるんだが…」
父にそう言われて忍はあからさまに迷惑そうな顔をする。
「…なに…?」
忍には何を言われるかが簡単に想像出来るのだ。
「孫の名前なんだが…」
…ほら来た!
はぁ…とわざとらしく大きなため息を着くと忍は自分の父親を睨んだ。
「男の子だったら“京司”なんていいと思うんだよ。字画も悪くないし、それに─」
「お父さん。何度も言うけど、子供の名前くらい自分達で決めたいの!」
「いや、でも代々うちは男の子の名付けは祖父が決めてるんだ!」
「じゃあ、女の子だったら?」
「女の子だったら“怜”とか─」
「女の子でも名付けするつもりじゃない!」
呆れてそう言うと忍は半眼になる。